◆ 感染症情報 2003年 ◆
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月
 
12月 気温の変動が大きく、咽頭炎や気管支炎などが増加しています。感染症がきっかけで喘息がおこったり、細気管支炎で呼吸困難を伴う患者さんも増えています。溶連菌感染や水痘も多発しています。インフルエンザの報告が各地で見られるようになりました。ワクチンが不足している地域もある様ですが、できれば接種しておくと、インフルエンザ脳症などの重症化を防ぐことができます。ロタウィルス等による胃腸炎の季節も間近で、熱性けいれんの頻度も増えますので既往のある方は気をつけましょう。受験生はワクチンを是非受けておくようにしましょう。毎年、受験直前に発熱して受診される方がいます。
 
11月 乳幼児を中心として高熱と咳が続く気管支肺炎が多発しています。また「風邪」症状が無くて高熱だけが続き、肝臓や脾臓がはれて血液検査で白血球や肝臓機能障害を認める患者(伝染性単核症)も散見され入院される方もいます。年長児や成人を中心としてノドの痛みが強い咽頭炎や咳がひどい上気道炎など、多様な感染症が見られます。病原性大腸炎による腸炎を繰り返して入院される方もいます。食品管理、特に火の通っていない肉類には十分気をつけるようにしましょう。インフルエンザのワクチンが始まりました。SARSのことも有りますので、できるだけワクチンを受けておくようにしましょう。
 
10月 運動会の季節になりました。気温の変動が大きく、体調をくずす子供が目立ちます。子供自身は幼稚園や学校の行事に参加したがりますが、病気のことは余り知らないわけですから、食欲が無かったり、いつもより元気が無い時には休ませる勇気も必要です。感染症についてはコクサッキーやアデノウィルスといった「夏風邪」のなごりと共に、RSウィルス等による気管支炎や喘息発作なども見られ、冬が近いことが伺われます。病原性大腸菌による腸炎が多発しています。食品管理に気をつけましょう。イネを始めとする秋の花粉症も目立ちます。アレルギー体質の方は要注意です。
 
9月 ヘルシンキの国際学会に出かけましたが、帰国すると30度をこえる毎日。熱中症などで体調を崩す子供も多い様です。運動会の練習など屋外での長時間の作業を控えたり、水分を多めにとるなど気をつけるようにしましょう。夏風邪と思っているうちに肺炎になっているお子さんもおられます。手足口病は減少傾向ですが、高熱を伴ってエンテロ71が分離されるお子さんが目立ちます。病原性大腸菌による腸炎も相変わらず多いですが、感染症は全般的に減ってきています。間もなく秋の花粉症の季節です。アレルギーのある患者さんは注意しましょう。
 
8月 7月中旬からヘルパンギーナや咽頭結膜炎、手足口病などが多発しています。多くの場合、急に熱が出てノドを痛がって食べ物を嫌がるようになります。気温も高く、ぐったりして脱水症状になりやすいので、アイスキャンデーなどを少しづつ口に入れたりしてみましょう。高熱と頭痛、嘔吐(はきけ)を伴う時は髄膜炎の疑いもありますから、早めに小児科を受診しましょう。多数の手足口病患者さんからエンテロ71ウィルスが検出されました。このウィルスは、外国では脊髄炎や脳炎の原因ウィルスの一つとして有名ですが、日本では手足口病の病因ウィルスの一つと考えられています。
 
7月 22歳の女性が麻疹(はしか)で入院されました。当院に来院されるまでに基幹病院の救急などを受診されており、ワクチン未接種者への感染が危惧されます。ワクチンは1歳から接種できますから、早めに受けるようにしましょう。水痘(みずぼうそう)も多発しています。高熱や頭痛を伴う手足口病も見られ、髄膜炎や脳炎などの合併が心配されます。嘔吐下痢症や腸炎の患者さんからロタウィルス(A群やC群)アストロウィルス、エコーウィルスなどが分離されており、小規模な流行をくり返している様です。病原性大腸菌もいろんなタイプが便培養から検出されています。手洗いを励行しましょう。
 
6月 日差しが強くなり、急に高熱が出る「夏かぜ」が多数見られるようになりました。気管支炎も例年より多い様です。手足口病も散見されますが、高熱を伴う方もあり、エンテロ71ウィルスが病因である可能性もあります。一部の園などで水痘(みずぼうそう)が流行しています。あせも、虫さされ、トビヒなどの皮膚疾患も増えており、アトピーが悪化する方もいます。嘔吐下痢症からはロタウィルスやアストロウィルスなどが分離されています。病原性大腸菌による腸炎も多いですから食品の管理には注意しましょう。
 
5月 一旦下火になっていた嘔吐下痢症の患者さんが目立ちます。高熱と嘔吐をくり返して、便の培養検査でC群ロタウィルスが分離された患者さんが複数でおられました。一部の保育所等で水痘(みずぼうそう)が流行しています。4月の下旬から、病原ウィルスは不明ですが高熱を来す患者さんも多数おられます。アデノウィルスらしい咽頭炎も見られるようになりました。ヘルパンギーナも出始めましたので今年の夏は猛暑と体力の衰えが心配です。
 
4月 各地で桜情報が伝えられていますが、イラク戦争や東南アジアでの肺炎の流行など暗いニュースも多い昨今です。コクサッキーウィルス等による咽頭炎など「かぜ症候群」は減ってきましたが、B型を中心としたインフルエンザ(脳症を合併した患者さんもおられました)や、難治性の気管支肺炎、嘔吐下痢、腸炎などで入院される方もおられます。病原性大腸菌の検出される例が目立ちます。花粉症はかなり減っていますが、気候が不順で「風邪」をひき、喘息を引き起こすお子さんも目立ちます。
 
3月 インフルエンザは今なお流行が続いていますが、検査試薬や治療薬剤が不足して混乱が続いています。嘔吐下痢症や腸炎も多数見られます。小さいお子さんの気管支炎や肺炎もかなりの数に上っており入院が必要な方もいます。乳幼児の水痘(みずぼうそう)が多発しています。県内の麻疹の流行は東予地方を中心に大人も子供も収まる気配がありません。花粉症のピークの時期を迎えますから、外出を控えたり、帽子やマスクを着用して、帰宅時には衣服に付いた花粉を払い落としてから家に入るようにしましょう。
 
2月 小中学校を中心にインフルエンザが流行するようになりました。A香港とB型の2種類が分離されていますので、繰り返してインフルエンザに罹る恐れもあります。検査の試薬や治療薬が全国的にも不足しており、体力が落ちないように注意しましょう。高熱や吐き気が続くなど消化器症状の強い嘔吐下痢症も多数見られます。急な発熱による熱性けいれんの頻度も増えますので、食欲が減ったり元気がないときには無理をしないようにしましょう。熱性けいれんを起こしても、ほとんどは数分以内に治まりますので、あわてて救急車を呼ぶ必要はありません。花粉症も見られるようになりました。
 
1月 インフルエンザの報告が各地から散見されるようになりました。A香港が多いようですが、4歳以下の小児で起こりやすいインフルエンザ脳症は、熱が出た当日か翌日に急に意識がなくなったり、けいれんを起こします。年間2〜300人が発症しますが、詳しいメカニズムが不明で、決定的な治療法もなく、重大な後遺症を残したりします。解熱剤のポンタールとボルタレンとの関係が疑われる症例もあり、小児科学会では、それらの解熱剤を使わないよう勧告を出しています。ワクチンを受けておくとインフルエンザ脳症にかかることは、ほとんど無いようです。



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