◆ 感染症情報 2004年 ◆
7月 8月 9月 10月 11月 12月
1月 2月 3月 4月 5月 6月
 
12月 今年は新潟の地震や各地での台風被害等、天災の目立つ年でした。記録的な猛暑の夏が過ぎて冬が駆け足でやってくると、各地でインフルエンザの情報が聞こえ始めました。毎度のことながら、ワクチンは是非とも受けておくべきでしょう。BCGも17年4月から6ヵ月未満児のみ接種することになりましたので、忘れずに受けておきましょう。呼吸困難が強い喘息性の気管支炎や細気管支炎、肺炎が目立ちます。嘔吐下痢症も増加傾向です。食物アレルギーでショックを起こしたり、アトピーが悪化したり花粉症の方等が散見されます。水痘、耳下腺炎、溶連菌感染等がなお小流行しています。
 
11月 急に高熱を来すウィルス性の咽頭炎や溶連菌感染症が目立ちます。病原性大腸菌による腸炎や胃腸炎も散見されます。気温の変化が大きいと喘息発作も多い傾向になりますから、アレルギー体質の方は気をつけましょう。流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)や水痘(みずぼうそう)も依然として小流行しています。間もなくインフルエンザの季節になりますから、できるだけワクチンをしておくようにしましょう。ワクチンをしておいてもインフルエンザにかかる方はいますが、重症にならないような効果があると報告されています。
 
10月 台風21号による多数の被害が報道されています。地球の温暖化や海水温の上昇など、地球規模での対策と同時に虫食い状態に乱開発された国土の統一的な整備も急がれるでしょう。涼しくなってから「夏風邪」のような急な発熱を来す咽頭炎やヘルパンギーナ、胃腸炎が目立ちます。熱は下がりにくく、熱性けいれんを併発するお子さんもいますが、ほとんどは数分で治まりますから、あわてて救急車を呼んだりせずに安静にして見守ってあげましょう。おたふく風邪や水痘が小流行しています。汗疹(あせも)や接触性皮膚炎とともに花粉症、喘息も目立つようになりました。
 
9月 今年は台風が多く、各地で記録的な豪雨や強風による被害が報道されています。保健所による消毒も行われますが、予期しない媒体の発生や腸炎等の感染症が心配されます。通常の感染症は多くはありませんが、流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)の発生が目立ちます。親子でおたふくかぜにかかる人もあり、基本的に治療法が無くて聴力障害や睾丸炎、膵炎、髄膜炎等の合併症もありますから、できれば予防接種を受ける方が良いでしょう。まもなくポリオのワクチンも始まりますから、お子さんの体調が良い時に受けるようにしましょう。
 
8月 例年にない台風や40度を超えるような記録的な暑さが続いています。熱中症や脱水症状を起こしやすいので、長時間の屋外活動は控えて水分の補給に心掛けましょう。逆に、クーラーや扇風機に長時間あたって体調をくずす方も多いので、クーラーの温度は28〜29度くらいを目安にして冷え過ぎないようにしましょう。プール熱、手足口病などの腸管ウィルス感染、感染性胃腸炎、おたふくかぜの小流行などが続いています。溶連菌感染の他に発熱に伴って小発疹を認める感染症が散見されます。あせもや接触性皮膚炎も目立ちます。
 
7月 局地的な集中豪雨や竜巻き被害などが報道されています。今年の夏は病原性大腸菌による腸炎の発生が目立ちます。食品の衛生管理には特に注意しましょう。ノロウィルスによる重症の胃腸炎も多発しています。逆に手足口病は多くはなく、ムンプス(おたふくかぜ)や水痘(みずぼうそう)が一部の地域や幼稚園等で流行しています。小さいお子さんの難治性の気管支炎も目立ち、喫煙が影響している場合もありますので、是非禁煙に取り組みましょう。先進国で、くわえタバコで歩いたり路上にタバコが散らかっているのは日本くらいです。
 
6月 西日本の梅雨入りと共に各地で30度を超える記録的な暑さが報道されています。地球温暖化により南極の氷が融けて、100年後には海水が今より1メートル上昇して沿岸の被害が増大するとも言われています。アデノウィルスやコクサッキーウィルスによる夏風邪が多発するようになっています。のどが痛くて高熱を来して脱水になりやすいので、水分をこまめに飲ませるようにしましょう。嘔吐下痢の患者からロタウィルスが検出され、腸炎の方からはキャンピロバクターや病原性大腸菌が分離されています。食材に注意しましょう。
 
5月 大形連休の季節になりました。急に熱を出してグッタリしたり、嘔吐や下痢、食欲低下などを伴う感染症が多発しています。ウィルスの検査ではロタウィルスやサホロウィルス、アデノウィルスなどが検出されています。乳幼児を中心として気管支炎や肺炎も少なからず見られます。紫外線や花粉なども影響して発疹が見られる方や、虫刺され、アトピー性皮膚炎が悪化する方も散見されます。普段からお子さんの体調や顔色などにも注意を払うようにしましょう。水痘(みずぼうそう)は、依然として小流行が続いています。
 
4月 急に高熱が出て来院される患者さんが多いですが、ほとんどはインフルエンザ迅速検査が陰性で、ウィルス性の咽頭炎が目立ちます。嘔吐下痢症が年令を問わず多発しています。便の検査ではロタウィルスや病原性大腸菌が分離されたりする例も目立ちます。水痘(みずぼうそう)や流行性耳下腺炎(おたふくかぜ)が引き続き小流行しています。気温の変化のせいか、喘息発作や気管支炎による呼吸困難が急に出現する患者さんもいます。お花見など外出の機会が増えますが、余り無理をしないようにしましょう。
 
3月 インフルエンザはかなり下火になりましたが、それでも迅速検査でA型が検出される患者さんもいます。タミフルなどのインフルエンザ用の薬剤が有効な場合が多いためか深刻に考えない方もいますが、今年だけでインフルエンザ脳症になった方が最低でも60人くらいいるとNHKで放送されていました。小型球形ウィルスによる嘔吐下痢も多発しており、全身状態が悪く点滴が必要な患者さんも目立ちます。水痘(みずぼうそう)の小流行も見られます。花粉症の患者さんが急速に増えつつあります。風の強い日の外出には気をつけましょう。
 
2月 地域的にA香港インフルエンザ(H3N2)が流行する兆しが見えてきました。インフルエンザで恐いのは乳幼児のインフルエンザ脳症と肺炎でしょう。インフルエンザ脳症は、熱が出始めて1日か2日でけいれんを起こしたり意識がなくなったりしますので、厳重な注意が必要です。東南アジアで問題になっている鳥インフルエンザ(H5N1)は、ヒトでは流行したことが無いために抗体ができておらず、ヒトでの病原性を発揮すると大流行になる恐れが強いため、世界保健機構(WHO)などが精力的に対策を検討しています。咽頭炎や嘔吐下痢症も増えています。
 
1月 世界的には非常に不安定な新年を迎えましたが、日本としての認識と取り組みはどうでしょうか。中国ではSARSの発生が危惧されています。暖冬やワクチンのためか国内でのインフルエンザは散発に留まっており、咽頭炎やヘルパンギーナで高熱を出す方が多い様です。気管支炎や肺炎を併発する方も例年より多い様です。水痘(みずぼうそう)は依然として小流行が続いています。ムンプス(おたふく風邪)で高熱と頭痛が続き、髄膜炎を合併して入院されたお子さんがおられました。感染性胃腸炎も多数見られるようになり、嘔吐の症状がひどく点滴が必要なお子さんもおられます。



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